音楽を呼びさますもの

恋文を書くために埋め尽くされた練習ノート

終わりのない音楽

終わりのない音楽を聴きながら

ながい眠りにつく

あなたの胸元にわたしの耳が

ふれるくらいのところに枕を並べて目を閉じる

いま からだのまわりをまもる

薄い膜がゆっくりと剥がされている

わたしのしろいかかとが

止まった時間の中で

宙に浮いて揺らいでいる

うつ伏せのまま大人の持ち物検査をされている

やがて抑揚のない音楽は

終焉へと下降していく

進入禁止の標識の矢印の先の階段を

下っていくとそこは新世界だった

崩壊した通天閣が見えた 沈黙の時間がつづく

肝心なときに 適切な言葉がでてこない

シナプス

注射器の中身を入れ替える

安定剤を劇薬に

注射針刺さったまま眠る

手首をスズメバチに刺された夢の途中で

かさなる 感覚のない腕と腕

針が折れる 血液型は知らない

信号が黄色から赤に変わる

シナプスが刺激され 緊張と不安が一気に解放

揺れる6拍子 前髪の揃った寝顔

答えはかんたん

注射器の中身を入れ替えるだけ

かさなる 冷たい足首と足首

桜と美白

桜に漂白剤をかけたら すこし美白効果
綺麗になった
黄ばんだ歯に次亜塩素酸をかけて歯磨きしたら 笑顔が素敵だときみが言ってくれた
地面から湧き出る泉のような力で地下水の汲み上げられる音で男らしさを維持してる
愛を冷ます 冷水に浸し アイスの部屋へ
プロのストーカ またしても君んちの冷蔵庫の侵入に成功

君が散る


最果タヒさんの詩に作曲する企画があったので作曲チャレンジしてみました。
自作自演ギター弾き語りです。歌は下手なのですみません。
ピアノも弾いてます。ピアノのイントロが自分でもすごく気に入ってます。

センター試験

誰がすきなのかわからないくらい
 
誰かのことがすきだ
 
自分自身の最低な部分を原稿用紙に書け
 
という課題が筆記試験にでた
 
ぼくは制限時間ぎりぎりまで考えたが
 
白紙の答案用紙を提出した
 
それを書いてしまったら
 
とびっきり善人になっちゃう気がしたからだ
 
夕焼けが美しく見えるのは
 
自身のこころが穢れているからだとおもう

タオルセット

胸が高鳴り鼓動の音で眠れない

昂奮して 寝汗をかき 体の芯が震えている

魂が震えている 鼓膜の振動が脳にまで伝わる
クリスマスプレゼントはベルトコンベアに乗ってやってきた
選んだ箱は持った瞬間軽くて、期待はしてなかったが 開けると花柄のタオルセットだった
夜眠れなくなったのは3日前から あといくつ寝るとお正月だろう