音楽を呼びさますもの

恋文を書くために埋め尽くされた練習ノート

胃の問診とその麻酔で気絶したときにみた夢

胃の中身を覗いた


胃潰瘍の傷が幾重にも重なって蛇のように渦巻いていた


胃がしくしく痛むのは雨の日かとくに低気圧が台風になった日は激しく痛む



会社から家までの帰り道は一本道でここ最近は寄り道して帰った記憶がない


でも今日はとても生肉が食べたかったので寄り道して肉屋に寄った


肉屋のまえで少女が手をふってなにかを追いかけていた


よく見ると白い紋白蝶がひらひらと風のいたずらかうまく飛べないでいたのを追いかけていた


おばあちゃんが乳母車に買い物した食料品をたくさん積んでゆっくりと歩いていた


おばあちゃんの顔にはいっぱい皺が刻まれていた


その皺くちゃな顔はぼくの胃の無数にある皺のようにくちゃくちゃだった