音楽を呼びさますもの

恋文を書くために埋め尽くされた練習ノート

セピア色の夢

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まだちいさいころのことだろう


道路に三輪の自動車が走っていた


壁にかかっている時計の針は


いつも5時でとまっていた


お嫁にいってしまった、幼馴染のあの子も


もちろん、あのときのまま。


道具箱からもちだしたドリルで一緒に


空き地に穴を掘った


で、そこに埋めたはずの 2人だけのたからもの


なんだったか おもいだせない


しらない家の敷地に探検にはいって


叱られた


駄菓子屋で


くじを引いて、当たりが出ると


声もださずに ニヤ


って笑った



たるりと緩んだふる~い蚊帳のなかで


ねむった


小便いくとき出口がわからず


からだに網が絡まっては泣いた



となりのとなりのおじいちゃんは


石職人。首におおきなたんこぶがあった


いつもほこりっぽい暗い部屋で墓石を削っていた


よこにいつもコリー犬がいて


ぼくと一緒に遊んだ


おじいちゃんが天国へいったら


コリーもすぐあとをおった





2010年なんて


ロボットといっしょに宇宙で暮らしている


そんな時代だろとおもっていた