音楽を呼びさますもの

恋文を書くために埋め尽くされた練習ノート

#詩

シナプス

注射器の中身を入れ替える 安定剤を劇薬に 注射針刺さったまま眠る 手首をスズメバチに刺された夢の途中で かさなる 感覚のない腕と腕 針が折れる 血液型は知らない 信号が黄色から赤に変わる シナプスが刺激され 緊張と不安が一気に解放 揺れる6拍子 前髪…

桜と美白

桜に漂白剤をかけたら すこし美白効果 綺麗になった 黄ばんだ歯に次亜塩素酸をかけて歯磨きしたら 笑顔が素敵だときみが言ってくれた 地面から湧き出る泉のような力で地下水の汲み上げられる音で男らしさを維持してる 愛を冷ます 冷水に浸し アイスの部屋へ …

59

59と書いて号泣 89と書いて発狂 4949と書いてシクシク泣(つД`)ノ 4545と書いてシコシコ(゚∀゚) 648虫歯 348差し歯 893ヤクザ 564殺し(´ཀ` )

君が散る

君が散る-01 最果タヒさんの詩に作曲する企画があったので作曲チャレンジしてみました。 自作自演ギター弾き語りです。歌は下手なのですみません。 ピアノも弾いてます。ピアノのイントロが自分でもすごく気に入ってます。

センター試験

誰がすきなのかわからないくらい 誰かのことがすきだ 自分自身の最低な部分を原稿用紙に書け という課題が筆記試験にでた ぼくは制限時間ぎりぎりまで考えたが 白紙の答案用紙を提出した それを書いてしまったら とびっきり善人になっちゃう気がしたからだ …

タオルセット

胸が高鳴り鼓動の音で眠れない 昂奮して 寝汗をかき 体の芯が震えている 魂が震えている 鼓膜の振動が脳にまで伝わる クリスマスプレゼントはベルトコンベアに乗ってやってきた 選んだ箱は持った瞬間軽くて、期待はしてなかったが 開けると花柄のタオルセッ…

音えんぴつ

あ となぞると あー と音の出るえんぴつがあったらいいな えんぴつの芯 にことばあり よめない文字も書けばいい よんでくれる うたをうたう 色鉛筆でお絵描きしたい ぼくは じぶんを鼓舞するうたを描く がんばれ じぶん ひるむな じぶん

男のくせに

男のくせに二重まぶたになりたかった 大人になったら勝手に二重まぶたになった まぶたばかりいじってたからまぶたにシワができたからだろう 男のくせにお料理が好きだ お酒は飲まないけど 男のくせにお掃除が好きだ 内側から滲み出てくるカビが憎い 死ね 男…

胃の中

となりに座った紳士が語りかけてきた 胃のなかのものをお見せしましょう キリキリする胃のウエっとな胃液をお見せしましょう 逆流する胃の嘔吐物をお吐きしましょう 胃の粘膜の乾燥した固形物をお吐きしまし あ いやそんな そんな 困ります はい ぼくは腰を…

檻のなかの熊

なんにもしたくないときは何してる? 石のように動かないでじっとしています きみの目にぼくはどういう風に映ってるの? アレルギー体質のミドリ色の男に映っています ぼくと目があったときなぜすぐ目をそらすの? 眼鏡が合わなくなってきてるからです 合わ…

酸欠な電車はおおきな電話ボックスのようだ

美しいものって誰がみてもほんとうに美しいのだろうか 女子高生がみんなキツネにみえる ひとの形をしたサナギが孵化する ジメジメした廃墟と化した電話ボックスで エッチした

キスの日

部屋の灯りを消してからキスをして 眠っているときにキスをして 笑っているときにキスをして 笑点を見ながらキスをして 幽霊屋敷でキスをして キツネにつままれながらキスをして 息止めて酸欠状態でキスをして 風邪の日はマスクの上からキスをして 救急車の…

青年よ神輿を担げ

映画監督のあたまのなかにはすでに映像がながれている カメラ女子が被写体を探しているときの目にぐうせん僕が写る 朝陽が昇ると同時に 恋人はキスをする おたがい3回づつまばたきをした きょうも晴れ 私含め神輿を担いだことのない青年が増えている 青年よ…

泣きたいのにうまく泣けないぼく

あたたかい場所 すこし眠くなる 生後20歳になる赤ちゃん が泣いている ウソ泣きかどうかわからないけど 公園のベンチの木漏れ日が眩しくて まばたきできないでないている はいはいしてたら迷い子になった 森のなかで 背伸びして しゃがんで でんぐり返りしし…

リスト

見てしまってはいけないもののリストにあなたの日記帳があるように それからというもの秘密を知ってしまったぼくは 食べてしまってはいけないもののリストにトリカブトや毒キノコがあるように、 笑い茸を食べてしまったぼくは 顔がニヤけて微笑みがとまらず…

孵化

空想のなかでうまれて 空想のなかで死んでいく無数の命 中指にペンだこをつくることのなくなった現代人 その物語の誕生秘話、奇蹟が重なり鳶が鷹を産んだ 結局ぼくがまもることのできるのはたったひとりで ぽつんと凍土に生み落とされ生暖かい雨の日に孵化し…

早春賦

水風呂のなかからうまれた魚は死んだ目をしている が その深海魚みたいなさかなは 浴槽の底の水垢でくろずんでいるあたりで 6億年くらいじっとして棲息して ぱぱとままがまだ なかよしだったころの はだかのぱぱとままの そのまんまのすがたを シーラカンス…

スマホにうつる貌

きみのどこがすきかっていうと 体が薄っぺらいところ まぶたが腫れぼったいところ目がキツネ目なところ きみの顔がすきなんぢゃない きみのまわりをつつんでいる暗い影がすきなんだ いちばん快感な瞬間はきみのこころの 23%をぼくが占領してるとき 48%を超…

危険物

この赤と黒の絵の具だけで何を表現しろというのか 火と炭と着火剤と爆竹とミサイル 香辛料を火のなかに投げ入れたときの爆音 切り裂いてくれ からだに合わない大きいサイズのだぼだぼパジャマ 金はいらない 愛をくれ とにかく 町内の危険物入れに自転車を捨…

先生

「許されるものと許されないものを細分化して校則規約に明記するべきだとおもいませんか」 風紀委員の顧問をしている杉谷先生は詩子先生に言った。 「悪事を起こした生徒に君が悪いと決めつけるのってどうなのかしら。悪魔が生徒を操った、わたしはそう考え…

先生

他愛もない日常からうまれる愛に美徳があるとすれば、永遠や未来にはデリカシーなど存在しない。 杉谷先生の親父は漁師だった。 「かにまる」という漁船で漁に出てイカやタコなどを水揚げし生計を立てていた。 杉谷先生は 「海の日に海の家の浜茶屋でかにま…

先生

淳平が学校を休んだので、その日の夕方詩子先生は淳平の家を慰問した。 玄関を開けると母親が出てきた、淳平は自室で寝ているというので、ふたりで色々話すことができた。「先生、先日はご迷惑をおかけしてすみません、あれ以来息子は朝がきても泥のように眠…

森で動画を撮りました

ぬーとうまれてきてぐんぐんせがのびた せいたかのっぽになりすぎ登校拒否になって こたつにはいってちじこまってたらだんだん猫背になってきて きがついたらあなたのほかに もうひとりすきなひとがいた ぼくのひとみはあいかわらすトロンとしてて、 たまご…

検問中

いのちがふたつあるとしたら ひとつはきみに もうひとつはきみに

ぼくらはみんな外国人

織りなす魔法の踊りをみに ぼくはカーライルの車で きみはまだちいさいマルセリーノロペスの手をひいてでかけた そこはいちども訪れたことのない場所で 大地と木と人間が同じ背の高さでつりあっていた まっさきに小径にでたきみは踊った 流派も何もない ダ…

低反発

低反発人間らしく したたかに いきてみよう

薔薇

この ぴんくい いっぽんの 薔薇を なるだけ ながく枯らさないでおこうとおもう

常夏

今日は屋根の雪を下ろしました 雪ばかりで白いのにかこまれてると、暑い夏が恋しくなるね

ビジュアル系

BUCK-TICK

なにも焦ることはない 森はかわらないでいつもそこにいる なにも迷うことはない 小径をぬけたら そこでぼくを待っていてくれる