音楽を呼びさますもの

恋文を書くために埋め尽くされた練習ノート

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

時の魔導師

時間よ止まれ しかしなにも起きなかった彼女は魔術を忘れた魔導師であった時をかける少女と喧嘩して登校許否してひきこもってたら体力と気力が失せて魔術を忘れてしまった彼女は自分が魔導師であることをクラスメイトに黙っていたが時をかける少女がバラした…

胃の問診とその麻酔で気絶したときにみた夢

胃の中身を覗いた胃潰瘍の傷が幾重にも重なって蛇のように渦巻いていた胃がしくしく痛むのは雨の日かとくに低気圧が台風になった日は激しく痛む会社から家までの帰り道は一本道でここ最近は寄り道して帰った記憶がないでも今日はとても生肉が食べたかったの…

菌がウヨウヨしていた

カバンのなかで放置されたチヨコレイトがドロドロにとけてそれはまさしく醜くい愛が形となったようにドロドロしていた食べたらいけないもののリストに毒キノコがあるようにカビだらけの牢屋は陽のあたらない場所で悪い病気になる菌がウヨウヨしていた見てし…

フクロウの死

デストロイヤーが死んだ日ぼくは部屋に閉じこもり一日中音楽をきいていた武満徹がいなかったらぼくは音楽を嫌いになっていただろうそのあくる日 虹に向かって飛んでいったフクロウが迷子になって帰ってこなかったぼくのこころのスキマにきみがいてホーホー泣…

スピカ

白い針葉樹のならぶ小高い丘は星がよく見える場所だった そこは夏の星座も冬の星座も一堂に見わたせる不思議な丘で 空には宝石みたいな星が一面輝いていた きみの星を見る目も澄んでいて綺麗だった サファイヤみたいに青白く瞬いてるのがスピカ そのよこにぽ…

ナイーブ

ぼくは みためのとおり ナイーブだナーバスではなくナイーブなんだ そこがナイスなところむかし組んだロックバンド名も ナイーブ で演奏云々よりかぶっていたトンガリ帽子が話題になったナイーブですから、クリスマスまえになるとクリスマスなんて早く終わっ…

林檎が樹からおちるまで

告白されてから彼女は林檎が樹からおちるまでずっとめそめそ泣いていた林檎の樹は校舎の裏にぽつりとたっていて泣いていたわけは ぼくにはわからないけどそれはさいごにいっこだけのこっていた果実だったので 赤い果実をうしなった林檎の樹はさみしそうにみ…

2020年宇宙の旅

まだ12歳のころ2020年なんて宇宙で暮らしてるとおもってた宇宙の無重力状態ではカップヌードルにお湯が注げない12歳のぼくはそう教わったが2020年には未来の進化したカップヌードルがちゃんとあって 麺が逆立った女の髪のように下から天に向かってのびでてき…

ぜんぶ嘘

原始人が河原でひろったとんがった石ころで人類の歴史上はじめて刻んだ文字みたいな絵文字みたいな象形は「嘘」という字に似ている。はじめは友だちとしてつきあっていたがつきあっていくうちにだんだんすきになってきたと嘘つき少女が目の前の彼氏にそうい…

トマトギャル

吊革につかまっていたとき こちらの方にあたまをこすりつけてきた 女子高生がいたものだから ぼくは 指先のまだ先の 空気みたいなところで彼女にふれただけだったのに彼女は このあと あなたを 訴えることになるとおもいます というような目つきでこっちをに…

ジンジャンの夏休み

ジンジャンは秋がふかまったころに夏休みをとる小学生が冬休みをとって凧揚げをしてるときに秋休みをとるみんなみんなが終業式や卒業式が終わって春休みをとっていることにやっと冬休みをとるジンジャンはお化粧に興味があるがまだ化粧が下手だこのまえも眉…

Be動詞

たいせつに想ってたひとのなまえを ニックネームでよんだ それはまんまBe動詞みたいな なまえだった 病院にあたまを診てもらいにいったとき 先生が いまいちばんチャレンジしたいことを書いてご覧?の回答に 僕はひとつの文章のなかにBe動詞を3個もいれたw

男と女

男と女をたして2で割ったような顔は 一風どこにでもいる平凡な女にみえた だか彼女は富士裾野の山奥で野犬やオオカミと9年間暮らし 75%獣の血が混じった男の子を宿った 富士裾野市はその四つんばいで歩く男の子の出生届に際し 狼と大神を誤記したため 天…

みずぶろ

水風呂のなかからうまれた魚は死んだ目をしている が その深海魚みたいなさかなは 浴槽の底の水垢でくろずんでいるあたりで 6億年くらいじっとして棲息して ぱぱとままがまだ なかよしだったころの はだかのぱぱとままの そのまんまのすがたを シーラカンス…