音楽を呼びさますもの

恋文を書くために埋め尽くされた練習ノート

2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

大歳の夜のお客様

大歳の夜に来たりし 客は わが格子戸の戸を とんとんと 小さく叩き ああこんな年も押し詰まった晩に 誰やねん 戸を開けたが、誰もいない おかしいなとおもって、寝ようとおもい 中に入って2階のソファーをみたら この子 が腰掛けていた あ、このまえの夢の…

moon rise 月は昇り陽は沈む<paul klee>

稲穂さざなむ真夜中の田園 そう、稲穂だけが黄金に揺れて たださわさわと音をたててた 月が夜で 陽が昼だって だれがきめたんだろ ここにたっているきみは 夜昼がいつもはんたいで かくれんぼしてるの? 宵待ち草もまちぼうけ うさぎの耳に こそこそ話した …

あおざめくんの物語クリスマス

クリスマスなのできょうは早おきして 手を合わせてお祈りしたんじゃなくて しあわせの お裾分けをいただきに ぼくのすむのしまから 北緯32度のところにある ちいさな島の教会のチャペルで 結婚式があるというので さめ肌のからだに オリーブオイルを塗りた…

癒しの風

このまえ 共同駐車場の 除雪をしていたら 女の子がやってきて スコップで一生懸命、除雪をはじめた ぼくは、ちらっちらっ とよこめでみながら みてみぬふりをして いましたが、だんだん ちかよってみたくなり 1メートル くらいそばに よっていって なにか …

不吉な家の上に昇った星々☆<paul klee>

きょうも黒い雨がふった そんな夜は きまって いやな夢から覚めない夢をみる 暗黒の宇宙から あつまってくる星々は いろんなかたちに姿をかえて ぼくを苦しめる 蒼白い月に うつるのは 死んだ男の悲しきおも影 井戸の中には明るかった月が 沈んでいて 冷たい…

R荘 <paul klee>

このみちをまつすぐいっても どこへもたどりつけない、自分がどこからやってきたのかもわからない 地下室から屋根へとつづく螺旋階段 のとちゅうにふしぎな部屋がいっぱいかくれている 駐車場には赤い旗を立て ツリーには赤い星を飾り おやすみのキッスが お…

SNOW

Though snow should continue to fall as it is。。。 (雪よ、いっそのことこのままふりつづけばいいのに) A human being should be depressed in snow. (そして人類は雪ノシタニ沈む) And the new times begin again. (そしてまたあたらしい時代がおと…

Who are you あなた だあれ

あなた だあれ ぼく いま じぶんでもよくわからないけど。。。 あ、こめかみの 剃り込み の 角度 37° もみあげのながさ18㎝ あなた だあれ あたしよ あたし せっかく だから かおみせてあげる あなた だあれ ぼく、ラッセル車 朝いちばんの まだ だあれ…

音、十色

音には色があり 色も音のなかにある 水はたかいところからひくいところへながれる かわのせせらぎは限りなく透明にちかいみずいろ 音もたかいところからひくいところへながれる 教会のステンドグラスは それぞれの ひとびとの祈りが交錯して カラフルに 音、…

鈴の音

鈴の音ちりちり おとぎの部屋から 玄関先に 托鉢の鈴 ありがたい こめかみにどくどく脈の鼓動 ひだりの耳から みぎの脳にとどけ 虫の声をきく 風の声をきく まがりかどで おばあちゃんたちの井戸端会議をきく 樹がざわめいている 幽(かそ)けき声もきえるよ…