音楽を呼びさますもの

恋文を書くために埋め尽くされた練習ノート

第5夜「オペラ座の天井画」

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 「オペラ座、ここいった?」

 「行ったけど中は入れなかったよ」

   紺碧のそら、瑠璃色の星、色彩のある甘い詩

 「ルーブルモナリザやビーナス見たよね?」

 「いやあのときはたまたまストライキで門前払いだったよ」

   大雨が降っていたが、すぐ止んで日が射してきた。

 「五月雨をあつめてはやしセーヌ河?」

 「でもマトンの肉あれはどうかな・・・」

   そう忘れもしないあの夜の、ワインを片手に

   木蔭から洩れる月の光をバックに聴いたドビュッシーのピアノ

   古いステレオから流れる短調♯に重なるストリングスのハーモニー♪