2006-02-04 冬の花火 げんきの詩&お絵かき #詩 冬の夜空にあがる花火は 身の置場のない痩せこけた兵士のように 細い閃光を放っては消える 久しぶりに吸う煙草にふらつきながら 凍りついたアスファルトのうえを 滑らないように滑稽な格好で歩く 氷河期にも楽園はあった 凍れる指先をおぼつかなく動かし求愛する男 黙っていると自分が誰だかわからなくなり 無駄な時間だけがすぎていく 理性をうしない 冬の空に打ち上げられて散る花火