音楽を呼びさますもの

恋文を書くために埋め尽くされた練習ノート

第1夜「彼岸をすこし過ぎた頃に・・・」

  
  垣根の角を曲がったところに、こじんまりとした小道具屋風の時計屋がある。

  横手には、2軒ほどの川が流れていて錦鯉が群れをなして泳いでいる。

  店の中には古希を過ぎたくらいで、喜寿には未だ早い感じの爺さんがひとりいる。

  手先が器用で古い虫眼鏡を覗きながら、細かいネジをまわしている。

  知らない顔だが、どこかで会ったような気がする。



目が覚めて気がついた ぼくが生まれる少し前に他界したおじいちゃん?
お彼岸にお参りいけなくてすいません。
報告遅れました、家族がひとり増えました。